医薬品に共通する特性と基本的な知識【問011~020】
登録販売者の試験問題について、香川,愛媛,高知は出題内容が共通です(徳島県は令和元年度より関西広域連合の出題内容と共通となりました)。
【問011】
医療機関で治療を受けている人への配慮に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 生活習慣病等の 慢性疾患の種類や程度によって は 、一般用医薬品の有効性や安全性に影響を与える要因となることがあり、また、一般用医薬 品を使用することによって症状が悪化したり、治療が妨げられることも ある。
- 医療機関・薬局で交付された薬剤を使用し ている人について、 疾患の種類や程度によっては、一般用医薬品との併用により症状を悪化させることがあり注意が必要であるため、一般用医薬品との併用の可否を判断することを登録販売者に義務付け ている。
- 過去に医療機関で治療を受けていたという場合には、どのような疾患について、いつ頃かかっていたのかを踏まえ、購入者等が使用の可否を適切に判断することができるよう情報提供がなされることが重要である。
- 医療機関での治療は特に受けていない場合であっても、医薬品の種類や配合成分等によっ ては 、特定の症状がある人が使用するとその症状を悪化させるおそれがある。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
4 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問012】
販売時のコミュニケーションに関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 医薬品の販売等に従事する 専門家からの 情報提供は、説明した内容が購入者にどう理解され、行動に反映されているか、実情を把握しながら行うことにより、その実効性が高まる。
- 一般用医薬品の場合、必ずしも情報 提供を受けた当人が医薬品を使用するとは限らないことから、販売時に確認しておきたい基本的事項として、「その医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか」という事項が挙げられる。
- 家庭における常備薬として購入される場合は、すぐ使用されないため、情報提供を行う必要はない。
- 情報提供を受ける購入者が医薬品を使用する本人で、かつ、現に症状がある場合には、言葉によるコミュニケーションから得られる情報のほか、その人の状態や様子全般から得られる情報も、状況把握につながる手がかりとなる。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問013】
妊婦若しくは妊娠していると思われる女性又は母乳を与える女性(授乳婦)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 授乳婦が使用した医薬品の一部が乳汁中に移行することが知られていても、通常の使用の範囲では具体的な悪影響は判明していないものもあり、購入者等から相談があったときには、乳汁に移行する成分やその作用等について適切な説明がなされる必要がある。
- 胎児は、母体との間に存在する胎盤を通じて栄養分を受け取っており、胎盤には胎児の血液と母体の血液とが混合する仕組みがある。
- 一般用医薬品においては、妊婦が使用した場合における安全性に関する評価は 困難であるため、妊婦の使用については「相談すること」としているものが多い。
- レチノール含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
2 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問014】
サリドマイド訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
- サリドマイド製剤には、一般用医薬品として販売されていた製品もある。
- サリドマイド製剤は、催眠鎮静成分として承認され、副作用として血管新生を促 進する作用があった。
- サリドマイドの光学異性体のうち、鎮静作用はR体のみが有するとされている。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
2 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
4 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問015】
一般用医薬品の役割に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 軽度な疾病に伴う症状の改善
- 生活習慣病等の疾病に伴う症状発現の予防(科学的・合理的に効果が期待できるものに限る。)
- 生活の質(QOL)の改善・向上
- 健康状態の自己検査
a | b | c | d | |
1 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 正 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問016】
HIV訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- HIV訴訟を契機として、1979 年、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。
- HIV訴訟は、血友病患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料血清から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
- 問題となった製薬企業のみを被告として、1989 年5月に大阪地裁、同年10月に東京地裁で提訴された。
- 国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取り組みを推進している。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
2 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問017】
HIV訴訟に関する次の記述について、( )に入れるべき字句の正しい組合せを下欄から選びなさい。
HIV 感染者に対する恒久対策のほか、医薬品の副作用等による健康被害の再発防止に向けた取り組みも進められ、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構(当時)との連携による承認審査体制の充実、製薬企業に対し従来の副作用報告に加えて( a )の義務づけ、緊急に必要とされる医薬品を迅速に供給するための( b )制度の創設等を内容とする改正 ( c )が1996年に成立し、翌年4月に施行された。また、血液製剤の安全確保対策として検査や献血時の問診の充実が図られるとともに、薬事行政組織の再編、情報公開の推進、健康危機管理体制の確立 等がなされた。
a | b | c | |
1 | 研究報告 | 緊急輸入 | 血液法 |
2 | 研究報告 | 早期承認 | 薬事法 |
3 | 感染症報告 | 早期承認 | 薬事法 |
4 | 感染症報告 | 緊急輸入 | 薬事法 |
5 | 感染症報告 | 緊急輸入 | 血液法 |
※血液法:安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問018】
CJD訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)は、ウイルスが脳の組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。
- この訴訟を契機として、生物由来製品感染等被害救済制度が創設 された。
- 原因物質に汚染されたヒト乾燥硬膜の原料が、十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、脳外科手術で移植されたため、CJDが発症した。
- この訴訟を契機として、ヒト乾燥硬膜の移植の有無を確認するための患者診療録の長期保存等の措置が講じられるようになった。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
2 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問019】
プラセボ効果(偽薬効果)に関する次の記述について、 誤っているもの を1つ選びなさい。
- 医薬品を使用したとき、結果的又は偶発的に薬理作用によらない作用を生じることをプラセボ効果という。
- プラセボ効果は、条件付けによる生体反応や時間経過による自然発生的な変化(自然緩解など)等も関与して生じると考えられている。
- 医薬品を使用したときにもたらされる反応や変化には、薬理作用によるもののほか、プラセボ効果によるものも含まれている。
- プラセボ効果は、客観的に測定可能な変化として現れることもあるので、その効果を目的として医薬品を使用するべきである。
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問020】
セルフメディケーション に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 世界保健機関(WHO)によれば、セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てする」こととされている。
- セルフメディケーションの主役は、一般の生活者である。
- 近年、急速な高齢化の進展や生活習慣病の増加 など疾 病構造の変化、 生活の質の向上への要請等に伴い、専門家によるアドバイスなしで 、 身近にある一般用 医薬品を利用する「セルフメディケーション」の考え方がみられるようになってきた。
- 登録販売者においては、一般用医薬品の 販売 に従事する唯一の医薬関係者 として、適切なセルフメディケーションの普及定着、医薬品の適正使用の推進のための啓発活動に積極的に参加、協力することが期待される。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
2 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は1番です