1. 医薬品は人体にとっては異物（外来物）であるが、一般用医薬品は人体に及ぼす作用がす
   べて解明されているため、副作用を生じるおそれはない。
2. 医薬品は、効能効果、用法用量、副作用等の必要な情報が伴わなければ、単なる薬物に過ぎない。
3. 医薬品は市販後にその有効性、安全性等の確認が行われる仕組みはなく、リスク区分の見
   直しが行われることはない。

1. 一般用医薬品は、医療用医薬品と比較すると保健衛生上のリスクは相対的に高い。
2. 医薬品の販売時の取扱い、製品の成分分量、効能効果、用法用量、使用上の注意等が変更
   となった場合は、それが添付文書や製品表示の記載に反映される。
3. 一般用医薬品の販売に従事する専門家においては、常に医薬品に関する新しい情報の把握
   に努める必要がある。

我が国では、「（ ａ ）医薬品が適正な（ ｂ ）に従い適正に使用された場合においても
その（ ａ ）医薬品により人に発現する有害な反応」（独立行政法人医薬品医療機器総合機
構法第４条第６項）を、医薬品の副作用と定義している。

1. 医薬品の中には、鶏卵や牛乳等を原材料として作られているものがあるが、それらに対し
   てアレルギーのある人が使用してもアレルギーを生じることはない。
2. 薬理作用がない添加物は、アレルギーを引き起こさない。
3. 普段は医薬品にアレルギーを起こしたことがない人でも、病気等に対する抵抗力が低下し
   ている状態などの場合には、アレルギーを生じることがある。
4. アレルギーは内服薬だけでなく、外用薬でも引き起こされることがある。

1. 選択された医薬品が適切でなく、症状が改善しないまま医薬品を使用し続けている場合、
   有害事象を招く危険性が増すばかりでなく、適切な治療の機会を失うことにもつながりやすい。
2. 医薬品の販売等に従事する専門家は、乱用されることが知られている医薬品について、必
   要以上の大量購入を試みる不審な購入者に対して慎重に対処する必要がある。
3. 小児への使用を避けるべき医薬品を「子供だから大人用のものを半分にして飲ませればよ
   い」として服用させることは、有害事象につながる危険性が高い。
4. 習慣性・依存性がある成分を含む一般用医薬品を乱用しても、薬物依存を生じることはない。

1. 医薬品は、その目的とする効果に対して副作用が生じる危険性が最小限となるよう、使用
   する量や使い方が定められている。
2. ハーブを含んでいる食品と、生薬成分が配合された医薬品を一緒に摂取しても、医薬品の
   効き目や副作用が増強することはない。
3. 一般用医薬品の用法用量は、使用する人の生理機能を含めて、ある程度の個人差は折り込
   んで設定されている。

アルコールは主として（ ａ ）で代謝されるため、酒類（アルコール）をよく摂取する者
では、その代謝機能が（ ｂ ）ことが多い。その結果、代謝によって産生する物質（代謝産
物）に薬効がある医薬品の場合には、（ ｃ ）ことがある。

1. 医薬品の使用上の注意等において「小児」という場合には、おおよその目安として15 歳
   未満を指す。
2. ５歳未満の幼児に使用される錠剤型の医薬品では、服用時に喉につかえやすいので注意す
   るよう添付文書に記載されている。
3. 小児は、大人と比べて身体の大きさに対して腸が短いため、服用した医薬品の吸収率が低い。
4. 小児は、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が大人と比べて脳に達しにくい。

1. 医薬品の使用上の注意等において「高齢者」という場合には、おおよその目安として75
   歳以上を指す。
2. 高齢者は、喉の筋肉が衰えて飲食物を飲み込む力が弱まっている場合があるため、内服薬
   を使用する際に喉に詰まらせやすい。
3. 高齢者によくみられる傾向として、細かい文字が見えづらく、添付文書や製品表示の記載
   を読み取るのが難しい場合等があり、情報提供や相談対応において特段の配慮が必要である。
4. 高齢者は、基礎疾患を抱えていることが多く、一般用医薬品の使用によって基礎疾患の症
   状が悪化したり、治療の妨げとなる場合がある。

1. 授乳婦の体に吸収された医薬品成分が乳汁中に移行することはないため、母乳を介して、
   乳児が医薬品成分を摂取することはない。
2. 妊娠の有無については、購入者側にとって他人に知られたくない場合があることから、一
   般用医薬品の販売等において登録販売者が情報提供を行う際は十分に配慮することが望ましい。
3. 母体が医薬品を使用した場合、胎盤関門により、胎児への医薬品成分の移行がどの程度防
   御されるかは全て解明されている。
4. 医薬品には、妊婦が妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常
   を起こす危険性が高まるとされているものがある。