医薬品に共通する特性と基本的な知識【問011~020】
登録販売者の試験問題について、神奈川,埼玉,千葉は出題内容が共通です。
【問011】
母乳を与える女性(授乳婦)の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 医薬品の種類によっては、体に吸収された医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することがある。
- 購入者等から相談があったときには、乳汁に移行する成分やその作用等について適切な説明がなされる必要がある。
- 乳幼児に好ましくない影響が及ぶことが知られている医薬品については、授乳期間中の使用を避ける
か、使用後しばらくの間は授乳を避けることが必要である。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問012】
一般用医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 糖尿病の治療を受けている人がカンゾウを含有する医薬品を使用した場合、肝臓でグリコーゲンを
分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病の症状を悪化させるおそれがある。 - 生活習慣病等の慢性疾患が、一般用医薬品の有効性や安全性に影響を与える場合もある。
- 胃潰瘍の治療を受けている人がカフェインを含む成分を主薬とする眠気防止薬を使用した場合、胃液
の分泌が亢進し、胃潰瘍の症状を悪化させるおそれがある。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問013】
プラセボ効果(偽薬効果)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- プラセボ効果は、主観的な変化だけでなく、客観的に測定可能な変化として現れることもある。
- プラセボ効果によってもたらされる反応や変化には、望ましいもの(効果)はあるが、不都合なもの(副作用)はない。
- 通常、医薬品を使用したときにもたらされる反応や変化には、薬理作用によるもののほか、プラセボ効果によるものも含まれている。
- プラセボ効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)や、条件付け
による生体反応、時間経過による自然発生的な変化(自然緩解など)等が関与して生じると考えられている。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問014】
医薬品の品質に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 医薬品は、高い水準で均一な品質が保証されていなければならない。
- 医薬品は、未開封であれば、高温や多湿、光(紫外線)によって品質の劣化(変質・変敗)を起こすおそれはない。
- 医薬品は、適切な保管・陳列がなされたとしても、経時変化による品質の劣化(変質・変敗)は避けられない。
- 医薬品は、適切な保管・陳列がなされなければ、医薬品の効き目が低下するおそれはあるが、人体に
好ましくない作用をもたらす物質を生じるおそれはない。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問015】
一般用医薬品の役割とされている事項の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 生活の質の改善・向上
- 重度な疾病に伴う症状の改善
- 衛生害虫の防除
- 健康の維持・増進
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問016】
一般用医薬品の販売に従事する専門家の対応に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- すぐに医薬品を使用する状況にない場合は、購入者等に対して、実際に使用する際に、販売時に
なされた情報提供の内容を思い起こしながら、改めて添付文書等に目を通すよう促すことが重要である。 - 購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しく、コミュニケーションが成立しがたい場合で
あっても、購入者側から医薬品の使用状況に斯かる情報をできる限り引き出し、可能な情報提供を行っていくための
コミュニケーション技術を身につけるべきである。 - 購入者等に対して常に科学的な根拠に基づいた正確な情報提供を行い、セルフメディケーションを適切に支援していくことが期待される。
- 医薬品の販売等に従事する専門家は、一般用医薬品の選択や使用の判断を行う主体であり、医薬関係者として治療にあたらなければならない。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問017】
一般用医薬品の販売に従事する専門家の対応に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 購入者等が医薬品を使用する本人であっても、その人の状態や様子全般から得られる情報は、状況把握につながる手がかりとはならない。
- 購入者等が医薬品を使用する状況は随時変化する可能性があるため、販売数量は一時期に使用する必要量
とする等、販売時のコミュニケーションの機会が継続的に確保されることが望ましい。 - 一般用医薬品の販売時には、症状等がある場合、それはいつ頃からかなど、購入者側の状況を把握する必要はない。
- 情報提供は、説明した内容が生活者にどう理解され、行動に反映されているか、などの実情を把握
しながら行うことにより、その実効性が高まる。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問018】
薬害の歴史や医薬品による副作用等に対する基本的考え方に関する次の記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。
- 医薬品は、人体にとって本来異物であり、治療上の効能・効果とともに何らかの有害な作用(副作用)等が生じることが避けがたいものである。
- 医薬品の副作用は、それまでの使用経験を通じて知られているもののみならず、科学的に解明されていない未知のものが生じる場合もある。
- 医薬品の副作用被害やいわゆる薬害は、医薬品が十分注意して使用されるならば起こりえないものである。
- サリドマイド製剤は一般用医薬品として販売されていたことはなく、一般用医薬品の販売等に従事する者は薬害事件の歴史を理解するだけでよい。
- 医薬品の副作用等による健康被害の拡大防止に関しては、製薬企業や国だけでなく、医薬品の情報提供、副作用
報告等を通じて、一般用医薬品の販売等に従事する者もその責務の一端を担っている。
- 1.(a,c)
- 2.(a,e)
- 3.(b,c)
- 4.(c,d)
- 5.(d,e)
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問019】
サリドマイドに関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
サリドマイドは( a )として承認されたが、副作用として血管新生を( b )作用もあった。妊娠している女性が
摂取した場合、サリドマイドは胎盤関門を通過して胎児に移行する。胎児はその成長の過程で、諸器官の形成のため
細胞分裂が活発に行われるが、血管新生が( c )と細胞分裂が正常に行われず、器官が十分に成長しないことから、
四肢欠損、視聴覚等の感覚器や心肺機能の障害等の先天異常が発生する。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 催眠鎮静成分 | 妨げる | 妨げられる |
2 | 血液凝固因子製剤 | 妨げる | 妨げられる |
3 | 催眠鎮静成分 | 促進する | 促進される |
4 | 血液凝固因子製剤 | 促進する | 促進される |
5 | 血液凝固因子製剤 | 妨げる | 促進される |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問020】
スモン訴訟に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
なお、3箇所の( a )内にはいずれも同じ字句が入る。
スモン訴訟は、( a )製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症(スモン)に罹患したことに対する
損害賠償訴訟である。スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う( b )を生じ、次第に
下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることも
ある。
( a )製剤は、1924年から( c )として販売されていたが、1958年頃から消化器症状を伴う特異な神経症状
が報告されるようになり、我が国では、1970年8月になって、スモンの原因は( a )であるとの説が発表され、
同年9月に販売が停止された。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | インターフェロン | 下痢 | 整腸剤 |
2 | インターフェロン | 便秘 | 催眠鎮静剤 |
3 | キノホルム | 下痢 | 整腸剤 |
4 | キノホルム | 便秘 | 催眠鎮静剤 |
5 | キノホルム | 下痢 | 催眠鎮静剤 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は3番です