医薬品に共通する特性と基本的な知識【問011~020】
【問011】
小児に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 小児は、大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が低い。
- 小児は、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しやすいため、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こしやすい。
- 小児では、医薬品の成分の代謝・排泄に時間がかかり、作用が強く出過ぎたり、副作用がより強く出ることがある。
- 医薬品によっては、形状等が小児向けに作られていないため、小児に対して使用しないことなどの注意を促している場合もある。
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問012】
高齢者に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 医薬品の使用上の注意等において高齢者という場合には、おおよその目安として75歳以上を指す。
- 一般用医薬品の販売等に際しては、実際にその医薬品を使用する高齢者の個々の状況に応じて、適切に情報提供や相談対応がなされることが重要である。
- 高齢者は、生理機能の衰えのほか、喉の筋肉が衰えて飲食物を飲み込む力が弱まっている(嚥下障害)場合があり、内服薬を使用する際に喉に詰まらせやすい。
- 高齢者は、持病(基礎疾患)を抱えていることが多いが、一般用医薬品の使用によって基礎疾患の症状が悪化したり、治療の妨げとなることはない。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
2 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問013】
妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると、胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされているものはどれか。
- ビタミンA含有製剤
- ビタミンB1含有製剤
- ビタミンB6含有製剤
- ビタミンB12含有製剤
- ビタミンC含有製剤
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問014】
プラセボ効果に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 医薬品を使用したとき、目的とした薬理作用が生じることをプラセボ効果という。
- プラセボ効果は、条件付けによる生体反応等が関与して生じると考えられている。
- プラセボ効果によってもたらされる反応や変化には、望ましいもの(効果)と不都合なもの(副作用)とがある。
- プラセボ効果は、客観的に測定可能な変化として確実に現れるものである。
- 1.(a,b)
- 2.(b,c)
- 3.(c,d)
- 4.(a,d)
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問015】
医薬品の品質に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 医薬品は、高温や多湿、光(紫外線)等によって品質の劣化(変質・変敗)を起こすことはない。
- 医薬品が保管・陳列される場所については、清潔性が保たれるよう留意される必要がある。
- 医薬品は、その一部のみが変質した物質から成っている場合には、販売してもよい。
- 一般用医薬品は、家庭における常備薬として購入されることも多いことから、表示されている使用期限から十分な余裕をもって販売等がなされることが重要である。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問016】
薬事法第25条第1項に規定されている一般用医薬品の定義に関する記述について、( )内に入れるべき正しい字句はどれか。
医薬品のうち、その効能及び効果において人体に対する作用が著しくないものであって、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく( )の選択により使用されることが目的とされているもの
- 医薬品販売業者
- 需要者
- 医療機関
- 市町村
- 登録販売者
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問017】
セルフメディケーションに関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- セルフメディケーションとは、生活者が、医師等の専門家による適切なアドバイスの下、医療用医薬品を利用する考え方である。
- セルフメディケーションの主役は一般の生活者である。
- 登録販売者は、セルフメディケーションを支援するため、常に医薬品の販売に結びつける情報提供をしなければならない。
- 世界保健機関(WHO)によれば、セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てする」こととされている。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問018】
医薬品の販売等に従事する専門家が、購入者から確認しておきたい基本的なポイントに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- その医薬品を使用するのは情報提供を受けている当人か、又はその家族等が想定されるのか。
- その医薬品を使用する人として、小児や高齢者、妊婦等が想定されるのか。
- その医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか。
- その医薬品を使用する人が過去にアレルギーや医薬品による副作用等の経験があるか。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 正 |
2 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問019】
サリドマイドに関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- サリドマイド訴訟は、妊娠している女性がサリドマイド製剤を使用したことにより、出生児に四肢欠損等が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
- 妊娠している女性がサリドマイド製剤を摂取した場合、サリドマイドは胎盤関門を通過して胎児に移行する。
- 日本では、1961年12月に西ドイツ(当時)の企業からの勧告を受け、直ちにサリドマイド製剤の販売停止及び回収措置がなされ、対応が早いとされた。
- サリドマイドによる薬害事件は、我が国のみならず、世界的にも問題となったため、各国における副作用情報の収集体制の整備が図られることとなった。
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問020】
薬害に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- スモン訴訟は、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
- HIV訴訟は、血友病患者が、プリオンが混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
- CJD訴訟は、脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
- 一般用医薬品の販売等に従事する者は、薬害事件の歴史を十分に理解した上で、医薬品の情報提供等を通じて、医薬品の副作用等による健康被害の拡大防止に関する責務の一端を担っている。
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は2番です