1. 法では、健康被害の発生の可能性の有無にかかわらず、異物等の混入、変質等がある医薬品を販売してはならない旨を定めている。
2. 一般用医薬品には、添付文書や製品表示に必要な情報が記載されているので、販売時に専門家は専門用語を分かりやすい表現で伝えるなどの情報提供を行う必要はない。
3. 医薬品は、効能効果、用法用量、副作用等の必要な情報が適切に伝達されることを通じて、購入者等が適切に使用することにより、初めてその役割を十分に発揮するものである。
4. 医薬品は、人の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されるなど、その有用性が認められたものであり、使用に際して保健衛生上のリスクは伴わない。

※登録販売者　令和５年出題地域試験問題より引用

1. 医薬品は、治療量上限を超えると、効果よりも有害反応が強く発現する「中毒量」となり、「最小致死量」を経て、「致死量」に至る。
2. 医薬品は、少量の投与でも長期投与されれば慢性的な毒性が発現する場合がある。
3. ヒトを対象とした臨床試験の実施の基準には、国際的にGood Clinical Practice（ＧＣＰ）が制定されている。
4. 医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準として、Good Vigilance Practice（ＧＶＰ）が制定されている。

※登録販売者　令和５年出題地域試験問題より引用

1. 「特定保健用食品」は、身体の生理機能などに影響を与える保健機能成分を含むものであり、特定の保健機能を示す有効性や安全性などに関して、国への届出が必要である。
2. 「栄養機能食品」は、国が定めた規格基準に適合したものであれば、身体の健全な成長や発達、健康維持に必要な栄養成分（ビタミン、ミネラルなど）の健康機能を表示することができる。
3. 「機能性表示食品」は、事業者の責任で科学的根拠をもとに疾病に罹患した者の健康維持及び増進に役立つ機能を商品のパッケージに表示するものとして国に届出された商品である。
4. 一般用医薬品の販売時には、健康食品の摂取の有無について確認することは重要で、購入者等の健康に関する意識を尊重しつつも、必要があれば健康食品の摂取についての指導も行うべきである。

※登録販売者　令和５年出題地域試験問題より引用

1. 世界保健機関（ＷＨＯ）によれば、セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、中程度の身体の不調は自分で手当てすること」とされている。
2. 急速に少子高齢化が進む中、持続可能な医療制度の構築に向け、医療費の増加やその国民負担の増大を解決し、健康寿命を伸ばすことが日本の大きな課題であり、セルフメディケーションの推進は、その課題を解決する重要な活動のひとつである。
3. 平成２９年１月からは、適切な健康管理の下で医療用医薬品からの代替を進める観点から、条件を満たした場合にスイッチＯＴＣ（Over The Counter）医薬品の購入の対価について、一定の金額をその年分の総所得金額等から控除するセルフメディケーション税制が導入された。
4. セルフメディケーション税制については、令和４年１月の見直しにより、スイッチＯＴＣ医薬品以外にも腰痛や肩こり、風邪やアレルギーの諸症状に対応する一般用医薬品が税制の対象となっている。

※登録販売者　令和５年出題地域試験問題より引用

1. 外用薬によって、アレルギーが引き起こされることはない。
2. 医薬品の有効成分だけでなく、薬理作用がない添加物も、アレルギーを引き起こす原因物質となり得る。
3. アレルギーと体質的・遺伝的な要素は関連がないため、近い親族にアレルギー体質の人がいたとしても注意する必要はない。
4. 医薬品の中には、鶏卵や牛乳等を原材料として作られているものがあるため、それらに対するアレルギーがある人では使用を避けなければならない場合もある。

※登録販売者　令和５年出題地域試験問題より引用

1. 医薬品の不適正な使用は、概ね使用する人の誤解や認識不足に起因するものと、医薬品を本来の目的以外の意図で使用するものに大別することができる。
2. 人体に直接使用されない医薬品であっても、使用する人の誤解や認識不足によって、使い方や判断を誤り、副作用につながることがある。
3. 医薬品の長期連用により精神的な依存がおこり、使用量が増え、購入するための経済的な負担が大きくなる例が見られる。
4. 医薬品は、その目的とする効果に対して副作用が生じる危険性が最小限となるよう、使用する量や使い方が定められている。

※登録販売者　令和５年出題地域試験問題より引用

1. 手軽に入手できる一般用医薬品を使用して、症状を一時的に緩和するだけの対処を漫然と続けているような場合には、適切な治療の機会を失うことにつながりやすい。
2. 指示どおりの使用量であれば、一般用医薬品を長期連用しても、医薬品を代謝する器官を傷めることはない。
3. 青少年は、薬物乱用の危険性に関する認識や理解が必ずしも十分でないため、身近に入手できる薬物を興味本位で乱用することがある。
4. 適正に使用された場合は安全かつ有効な医薬品であっても、乱用された場合には薬物依存を生じることがある。

※登録販売者　令和５年出題地域試験問題より引用

1. 医薬品の相互作用は、医薬品が吸収、分布、代謝又は排泄される過程で起こり、医薬品の薬理作用をもたらす部位において起こることはない。
2. 一般用医薬品のかぜ薬（総合感冒薬）やアレルギー用薬では、成分や作用が重複することが多く、通常、これらの薬効群に属する医薬品の併用は避け
   ることとされている。
3. 一般用医薬品の購入者等が医療機関で治療を受けている場合には、一般用医薬品を併用しても問題ないかどうか、治療を行っている医師若しくは歯科医師、又は処方された医薬品を調剤する薬剤師に確認する必要がある。
4. 複数の医薬品を併用した場合、医薬品の作用が減弱することはあるが、増強することはない。

※登録販売者　令和５年出題地域試験問題より引用

1. カフェインを含む総合感冒薬と、コーヒーを一緒に服用しても、カフェインの過剰摂取になることはない。
2. 酒類（アルコール）は、医薬品の吸収や代謝に影響を与えることがある。
3. 生薬成分が配合された医薬品とハーブ等の食品を合わせて摂取すると、その医薬品の効き目や副作用を増強させることがある。
4. 外用薬であっても、食品によって医薬品の作用や代謝が影響を受ける可能性がある。

※登録販売者　令和５年出題地域試験問題より引用

1. 小児の血液脳関門は未発達であるため、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しやすい。
2. 小児では、大人と比べて身体の大きさに対して腸が長いため、服用した医薬品の吸収率が相対的に高い。
3. 乳児向けの用法用量が設定されている医薬品であっても、乳児は医薬品の影響を受けやすく、また、状態が急変しやすいため、基本的には医師の診療を受けることが優先され、一般用医薬品による対処は最小限にとどめるのが望ましい。
4. 医薬品の販売に従事する専門家は、年齢に応じた用法用量が定められていない医薬品の場合には、成人用の医薬品の量を減らして小児へ与えるように保護者等に説明すべきである。

※登録販売者　令和５年出題地域試験問題より引用