主な医薬品とその作用【問081~090】
登録販売者の試験問題について茨城,栃木,群馬,山梨,新潟,長野は出題内容が共通です。
【問081】
次の表は、ある胃腸鎮痛鎮痙薬に含まれている成分の一覧である。
 この胃腸鎮痛鎮痙薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
<1包(1g)中>
 ジサイクロミン塩酸塩 ― 5mg
 乾燥水酸化アルミニウムゲル ― 400mg
 酸化マグネシウム ― 200mg
- ジサイクロミン塩酸塩は、副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンと受容体の反応を妨げることで、胃痛、腹痛を鎮める。
 - 乾燥水酸化アルミニウムゲルは、消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として配合されている。
 - 酸化マグネシウムは中和反応によって胃酸の働きを弱めることを目的として配合されている。
 
| No | a | b | c | 
|---|---|---|---|
| 1 | 正 | 正 | 正 | 
| 2 | 正 | 誤 | 正 | 
| 3 | 誤 | 正 | 正 | 
| 4 | 誤 | 正 | 誤 | 
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問082】
次の表は、ある制酸薬に含まれている成分の一覧である。
 この制酸薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
<1包(1.3g)中>
 炭酸水素ナトリウム ― 200mg
 ケイ酸アルミン酸マグネシウム ― 300mg
 ロートエキス3倍散 ― 30mg
 (ロートエキスとして10mg)
 ソファルコン ― 100mg
- 腎臓病の診断を受けた人では、ナトリウム、マグネシウム等の無機塩類の排泄が遅れたり、体内に
貯留しやすくなるため、使用する前にその適否につき、治療を行っている医師等に相談すべきである。 - ロートエキスは、吸収された成分の一部が母乳中に移行して乳児の脈が遅くなるおそれがある。
 - ソファルコンは、まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがある。
 
| No | a | b | c | 
|---|---|---|---|
| 1 | 正 | 正 | 正 | 
| 2 | 誤 | 正 | 正 | 
| 3 | 正 | 誤 | 正 | 
| 4 | 正 | 誤 | 誤 | 
| 5 | 誤 | 正 | 誤 | 
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問083】
次の表は、ある瀉下薬に含まれている成分の一覧である。
 この瀉下薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
<3包(6g)中>
 プランタゴ・オバタ種皮 ― 2,100mg
 センノシド(センノシドA・Bとして36mg) ― 55.4mg
 ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS) ― 100mg
- プランタゴ・オバタ種皮は、主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスによって便通を促すとされている。
 - センノシドは、小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられている。
 - ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)には、腸内容物に水分が浸透しやすくする
作用があり、糞便中の水分量を増して柔らかくすることによる瀉下作用を期待して用いられる。 
| No | a | b | c | 
|---|---|---|---|
| 1 | 正 | 正 | 正 | 
| 2 | 正 | 正 | 誤 | 
| 3 | 正 | 誤 | 誤 | 
| 4 | 誤 | 正 | 正 | 
| 5 | 誤 | 誤 | 正 | 
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問084】
止瀉薬に含まれる成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 次没食子酸ビスマスは、腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜を形成し、腸粘膜をひきしめる(収斂)ことにより、
腸粘膜を保護することを目的として用いられる。 - ロペラミド塩酸塩は、食あたりや水あたりによる下痢については適用対象でない。
 - 木クレオソートは、腸管内の異常発酵等によって生じた有害な物質を吸着させることを目的として用いられる。
 
| No | a | b | c | 
|---|---|---|---|
| 1 | 正 | 誤 | 誤 | 
| 2 | 正 | 誤 | 正 | 
| 3 | 誤 | 正 | 誤 | 
| 4 | 正 | 正 | 誤 | 
| 5 | 誤 | 誤 | 正 | 
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問085】
胃腸鎮痛鎮痙薬に含まれる成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避ける必要がある。
 - 抗コリン成分であるパパベリン塩酸塩は、副作用として、自律神経系を介して眼圧を上昇させる作用を示す。
 - オキセサゼインは、局所麻酔作用のほか、胃液分泌を抑える作用もあるとされ、胃腸鎮痛鎮痙薬と
制酸薬の両方の目的で使用される。 
| No | a | b | c | 
|---|---|---|---|
| 1 | 正 | 正 | 正 | 
| 2 | 正 | 誤 | 正 | 
| 3 | 正 | 正 | 誤 | 
| 4 | 誤 | 誤 | 正 | 
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問086】
浣腸薬(注入剤)及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 注入する薬液は十分冷やしておくと、不快感を生じることが少ない。
 - 半量を使用するような場合、残量を再利用すると感染のおそれがあるので使用後は廃棄する。
 - グリセリンは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。
 - 薬液を注入した後すぐに排便を試みると、薬液のみが排出されて効果が十分得られないことから、便意が強まるまでしばらく我慢する。
 
| No | a | b | c | d | 
|---|---|---|---|---|
| 1 | 正 | 正 | 正 | 正 | 
| 2 | 正 | 正 | 正 | 誤 | 
| 3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 | 
| 4 | 誤 | 誤 | 正 | 正 | 
| 5 | 誤 | 誤 | 誤 | 誤 | 
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問087】
駆虫薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 駆虫薬は腸管内に生息する虫体にのみ作用し、虫卵には駆虫作用は及ばない。
 - 複数の駆虫薬を併用することで駆虫効果が高まる。
 - ピペラジンリン酸塩は、アセチルコリン伝達を妨げて回虫及び蟯虫の運動筋を麻痺させる作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。
 - パモ酸ピルビニウムは蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示すとされる。
 
| No | a | b | c | d | 
|---|---|---|---|---|
| 1 | 正 | 正 | 正 | 正 | 
| 2 | 正 | 誤 | 正 | 正 | 
| 3 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 | 
| 4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 | 
| 5 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 | 
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問088】
外用痔疾用薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 外用痔疾用薬は局所に適用されるものであるが、坐剤及び注入軟膏では、成分の一部が直腸粘膜から
吸収されて循環血流中に入りやすく、全身的な影響を生じることがある。 - 痔による肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して、デカリニウム塩化物のような組織修復成分が用いられる。
 - 粘膜表面に不溶性の膜を形成することによる、粘膜の保護・止血を目的として、タンニン酸が配合されている場合がある。
 - 痔疾患に伴う局所の感染を防止することを目的として、アラントインのような殺菌消毒成分が
配合されている場合がある。 
| No | a | b | c | d | 
|---|---|---|---|---|
| 1 | 正 | 正 | 誤 | 正 | 
| 2 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 | 
| 3 | 誤 | 誤 | 正 | 正 | 
| 4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 | 
| 5 | 正 | 正 | 正 | 正 | 
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問089】
内用痔疾用薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 肛門周囲の末梢血管の血行を促して、鬱血を改善する効果を期待して、ビタミンDが配合されている場合がある。
 - カルバゾクロムは、毛細血管を補強、強化して出血を抑える働きがあるとされている。
 - 乙字湯、?帰膠艾湯のいずれも、構成生薬としてカンゾウを含む。
 
| No | a | b | c | 
|---|---|---|---|
| 1 | 正 | 正 | 正 | 
| 2 | 誤 | 正 | 正 | 
| 3 | 誤 | 誤 | 誤 | 
| 4 | 正 | 正 | 誤 | 
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問090】
眼科用薬に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 点眼の際に容器の先端が眼瞼(まぶた)や睫毛(まつげ)に触れると、雑菌が薬液に混入して汚染を生じる原因となるため、触れないように注意しながら点眼する。
 - 一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。
 - 点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じて薬液を結膜嚢内に行き渡らせるが、その際、目頭は
押さえない方が効果的とされる。 - 一般用医薬品の点眼薬には、緑内障の症状を改善できるものはなく、配合されている成分によっては、緑内障の悪化につながるおそれがある。
 - コンタクトレンズをしたままでの点眼は、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズに
関わらず、添付文書に使用可能と記載されてない限り行うべきでない。 
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
