医薬品に共通する特性と基本的な知識【問031~040】
登録販売者の試験問題について、茨城,栃木,群馬,山梨,新潟,長野は出題内容が共通です。
【問031】
高齢者の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 基礎体力や生理機能の衰えの度合いは個人差が小さいため、年齢からどの程度副作用を生じるリスクが増大しているかを判断できる。
- 医薬品の副作用で口渇を生じた場合、誤嚥(食べ物等が誤って気管に入り込むこと)を誘発しやすくなるので注意が必要である。
- 高齢者は、持病(基礎疾患)を抱えていることが多いが、一般用医薬品の使用によって基礎疾患の症状が悪化したり、治療の妨げとなることはない。
- 高齢者は、医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすい傾向があり、家族や周囲の人(介護関係者等)の理解や協力も含めて、医薬品の安全使用の観点からの配慮が重要である。
| a | b | c | d | |
| 1 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
| 2 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
| 3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
| 4 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
| 5 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和7年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問032】
妊婦又は妊娠していると思われる女性及び母乳を与える女性(授乳婦)の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 妊娠の有無やその可能性については、購入者等にとって他人に知られたくない場合もあることから、一般用医薬品の販売等において登録販売者が情報提供や相談対応を行う際には、十分に配慮することが必要である。
- 便秘薬は、配合成分やその用量によっては流産や早産を誘発するおそれがある。
- 医薬品の種類によっては、授乳婦が使用した医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することが知られているが、通常の使用の範囲では具体的な悪影響は判明していないものもある。
- 母体が医薬品を使用した場合、血液-胎盤関門によって、どの程度医薬品の成分の胎児への移行が防御されるかは、解明されていることが多いため、一般用医薬品を妊婦が使用した場合の安全性に関する評価は容易である。
| a | b | c | d | |
| 1 | 正 | 正 | 正 | 正 |
| 2 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
| 3 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
| 4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
| 5 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和7年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問033】
医療機関で治療を受けている人等への医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 医療機関・薬局で交付された薬剤を使用している人について、登録販売者は、一般用医薬品との併用の可否を容易に判断できることが多い。
- 医療機関で治療を受ける際には、使用している一般用医薬品の情報を医療機関の医師や薬局の薬剤師等に伝えるよう購入者等に説明することが重要である。
- 医薬品の種類や配合成分等によっては、医療機関での治療は特に受けていない場合であっても、特定の症状がある人が使用するとその症状を悪化させるおそれがある等、注意が必要なものがある。
- 過去に医療機関で治療を受けていた場合は、どのような疾患について、いつ頃かかっていたのかを踏まえ、購入者等が使用の可否を適切に判断することができるよう情報提供がなされることが重要である。
| a | b | c | d | |
| 1 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
| 2 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
| 3 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
| 4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
| 5 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和7年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問034】
医薬品の品質に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 医薬品は、適切な保管・陳列がなされれば、経時変化による品質の劣化は避けられる。
- 医薬品に配合されている有効成分は、高温や多湿、光(紫外線)等によって品質の劣化(変質・変敗)を起こしやすいが、添加物成分は品質劣化を起こさない。
- 外箱等に記載されている使用期限は、未開封状態で保管された場合に品質が保持される期限であり、液剤などでは、いったん開封されると記載されている期日まで品質が保証されない場合がある。
| a | b | c | |
| 1 | 誤 | 正 | 正 |
| 2 | 誤 | 誤 | 正 |
| 3 | 誤 | 正 | 誤 |
| 4 | 正 | 誤 | 誤 |
| 5 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和7年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問035】
適切な医薬品選択と受診勧奨に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 一般用医薬品の販売等に従事する専門家からの情報提供は、必ずしも医薬品の販売に結びつけるのでなく、医療機関の受診を勧めたり(受診勧奨)、医薬品の使用によらない対処を勧めることが適切な場合がある。
- 体調不良や軽度の症状等について一般用医薬品を使用して対処した場合であっても、一定期間若しくは一定回数使用しても症状の改善がみられない又は悪化したときには、医療機関を受診して医師の診療を受ける必要がある。
- 一般用医薬品には、スポーツ競技者におけるドーピングに該当する成分を含んだものはない。
| a | b | c | |
| 1 | 正 | 誤 | 正 |
| 2 | 誤 | 正 | 誤 |
| 3 | 正 | 正 | 誤 |
| 4 | 誤 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和7年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問036】
一般用医薬品の販売時のコミュニケーションに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 登録販売者は、生活者のセルフメディケーションに対して、第二類医薬品及び第三類医薬品の販売、情報提供等を担う観点から、支援していくという姿勢で臨むことが基本となる。
- 一般用医薬品の購入者は、使う人の体質や症状等にあった製品を事前に調べて選択しているのではなく、宣伝広告や販売価格等に基づいて漠然と選択していることも少なくない。
- 一般用医薬品の場合、必ずしも情報提供を受けた当人が医薬品を使用するとは限らないことを踏まえ、販売時のコミュニケーションを考える必要がある。
- 登録販売者は、購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しくコミュニケーションが成立しがたい場合は、医薬品の使用状況に係る情報を引き出す必要はない。
| a | b | c | d | |
| 1 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
| 2 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
| 3 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
| 4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
| 5 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和7年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問037】
スモン及びスモン訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- スモン訴訟は、解熱鎮痛剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
- スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。
- 日本では、1970年8月になって、スモンの原因はキノホルムであるとの説が発表され、同年9月にアメーバ赤痢への使用に限ることが勧告された。
- スモン患者に対する施策や救済制度として、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、世帯更生資金貸付による生活資金の貸付のほか、重症患者に対する介護事業が講じられている。
| a | b | c | d | |
| 1 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
| 2 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
| 3 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
| 4 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
| 5 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和7年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問038】
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 血友病患者が、HIVが混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
- 国及び製薬企業を被告として、1989年5月に大阪地裁、同年10月に東京地裁で提訴され、両地裁は、1995年10月、1996年3月にそれぞれ和解勧告を行い、1996年3月に両地裁で和解が成立した。
- HIV訴訟の和解を踏まえ、国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療・研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取り組みを推進している。
- HIV訴訟を契機に、緊急に必要とされる医薬品を迅速に供給するための「緊急輸入」制度の創設等を内容とする改正薬事法が成立した。
| a | b | c | d | |
| 1 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
| 2 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
| 3 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
| 4 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
| 5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和7年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問039】
C型肝炎訴訟に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
出産や手術での大量出血などの際に特定の( a )製剤や血液凝固第Ⅸ因子製剤の投与を受けたことにより、C型肝炎ウイルスに感染したことに対する損害賠償訴訟である。( b )を被告として、5つの地裁で提訴されたが、判決は( b )が責任を負うべき期間等について判断が分かれていた。このような中、C型肝炎ウイルス感染者の早期・一律救済の要請にこたえるべく、2008年1月に( c )(平成20年法律第2号)が制定、施行された。
| a | b | c | |
| 1 | フィブリノゲン | 国及び製薬企業 | 特別措置法 |
| 2 | フィブリノゲン | 製薬企業 | 特別措置法 |
| 3 | フィブリノゲン | 国及び製薬企業 | 医薬品副作用被害救済基金法 |
| 4 | アルブミン | 製薬企業 | 医薬品副作用被害救済基金法 |
| 5 | アルブミン | 国及び製薬 | 医薬品副作用被害救済基金法 |
※登録販売者 令和7年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問040】
薬害訴訟及びそれを契機とした体制整備等に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- HIV訴訟を契機として、血液製剤の安全確保対策として検査や献血時の問診の充実が図られた。
- CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)訴訟等を契機として、生物由来製品による感染等被害救済制度が創設された。
- サリドマイド訴訟を契機として、医師、薬剤師、法律家、薬害被害者などの委員により構成される医薬品等行政評価・監視委員会が設置された。
| a | b | c | |
| 1 | 正 | 誤 | 誤 |
| 2 | 誤 | 正 | 正 |
| 3 | 正 | 誤 | 正 |
| 4 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和7年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
