主な医薬品とその作用【問071~080】
登録販売者の試験問題について、鳥取,島根,岡山,広島,山口,香川,愛媛,高知は出題内容が共通です。 ※令和6年度は、中国エリアと四国エリアが同一の出題内容です。 ※徳島県は令和元年度より関西広域連合の出題内容と共通となりました。
【問071】
胃の不調及び胃腸に作用する薬に関する記述 のうち、誤っているものはどれか。
- 消化薬は、炭水化物、脂質、タンパク質等の分解に働く酵素を補う等により、胃や腸の内容物の消化を助けることを目的とする医薬品である。
- 吐きけや嘔吐は、中脳にある嘔吐中枢の働きによって起こり、嘔吐中枢が刺激される経路には、消化管での刺激が副交感神経系を通じて嘔吐中枢を刺激する経路がある。
- 目的とする作用が異なる複数の成分を組み合わせたいわゆる総合胃腸薬には、制酸と健胃のように相反する作用を期待して、各成分が配合されている場合もある。
- 健胃薬、消化薬、整腸薬又はそれらの目的を併せ持つものには、医薬部外品として製造販売されている製品もある。
※登録販売者 令和6年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問072】
胃腸に作用する薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- ボレイ等の生薬成分は、それらに含まれるメタケイ酸アルミン酸マグネシウムによる作用を期待して用いられる。
- カルシウムを含む成分については瀉下薬に配合される成分でもあり、下痢等の症状に注意することも重要である。
- リュウタンが配合された健胃薬は、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用されると効果が期待できず、そのような服用の仕方は適当でない。
- かぜ薬には、制酸成分が配合されていることが多く、制酸薬との併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性がある。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和6年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問073】
胃の薬に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、2か所の( a )内はいずれも同じ字句が入る。
胃液の分泌は( a )系からの刺激によって亢進することから、過剰な胃液の分泌を抑える作用を期待して、( a )の伝達物質である( b )の働きを抑える( c )やピレンゼピン塩酸塩が配合されている場合がある。
a | b | c | |
1 | 交感神経 | アセチルコリン | アルジオキサ |
2 | 交感神経 | ノルアドレナリン | ロートエキス |
3 | 副交感神経 | アセチルコリン | ロートエキス |
4 | 副交感神経 | ノルアドレナリン | アルジオキサ |
5 | 副交感神経 | アセチルコリン | アルジオキサ |
※登録販売者 令和6年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問074】
腸に作用する薬の成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- トリメブチンマレイン酸塩は、消化管(胃及び腸)の平滑筋に直接作用して、消化管の運動を調整する作用がある。
- ロペラミド塩酸塩は、腸管の運動を亢進させる作用を示すため、胃腸鎮痛鎮痙薬と併用されることがある。
- 次硝酸ビスマスは、アルコールと一緒に摂取されると、循環血液中への移行が高まって精神神経症状を生じるおそれがある。
- クレオソートのうち、石炭クレオソートは発がん性のおそれがあり、医薬品としては使用できない。
※登録販売者 令和6年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問075】
腸の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤のうち、体力に関わらず使用できるものはどれか。
- 麻子仁丸
- 大黄甘草湯
- 桂枝加芍薬湯
- 大黄牡丹皮湯
※登録販売者 令和6年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問076】
胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 抗コリン成分のうち、ブチルスコポラミン臭化物は作用が消化管に限定されるため、緑内障の診断を受けた人への使用が推奨される。
- パパベリン塩酸塩は、消化管の横紋筋に直接働いて胃腸の痙攣を鎮める作用を示すとされる。
- アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、高齢者への使用は禁忌とされる。
- オキセサゼインは、局所麻酔作用があり、痛みが感じにくくなるため、長期間使用されることが多い。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 令和6年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問077】
駆虫薬及び駆虫成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 駆虫薬は腸管内に生息する虫体にのみ作用し、虫卵には駆虫作用が及ばない。
- 駆虫効果が高まることを期待して、複数の駆虫薬を併用することがある。
- パモ酸ピルビニウム は、回虫の自発運動を抑える作 用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。
- カイニン酸を含む生薬成分として、マクリが配合されている場合もある。
1(a,b)
2(a,c)
3(a,d)
4(b,d)
5(c,d)
※登録販売者 令和6年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問078】
強心薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 強心薬については一般に、5~6日間使用して症状の改善がみられない場合には、心臓以外の要因も考えられる。
- 苓桂朮甘湯には、強心作用を期待してシンジュが含まれている。
- ゴオウは、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされる。
- 一部の強心薬では、小児五疳薬の効能・効果を併せ持つものもあり、リュウノウは、中枢神経系に作用し、鎮静作用等を期待して配合される。
1(a,b)
2(a,c)
3(a,d)
4(b,d)
5(c,d)
※登録販売者 令和6年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問079】
高コレステロール改善薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- リノール酸は、コレステロールと結合して、小腸におけるコレステロールの代謝を促す効果を期待して用いられる。
- リボフラビンの摂取によって尿が黄色くなった場合は、使用を中止する必要がある。
- 高コレステロール改善薬は、結果的に生活習慣病の予防につながるものであるが、ウエスト周囲径(腹囲を減少させるなどの痩身効果を目的とする医薬品ではない。
- ガンマ オリザノールは、酵素により活性化され、糖質及び脂質の代謝に関与する細胞内の酸化還元系やミトコンドリアにおける電子伝達系に働く。
※登録販売者 令和6年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問080】
貧血用薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 鉄製剤を服用して便が黒くなることがあるが、鉄製剤の服用前から便が黒い場合は貧血の原因として消化管内で出血していることもあるため、服用前の便の状況との対比が必要である。
- 貧血を改善するため、ヘモグロビン産生に必要なビタミンB12や、正常な赤血球の形成に働くビタミンB6や葉酸などが配合されている場合がある。
- 鉄分の吸収は食後のほうが高いとされているため、 鉄製剤は食後に服用することが多い。
- 月経血損失のある女性や鉄要求量の増加する妊婦は、鉄欠乏状態を生じやすく、予防的に貧血用薬を使用することが望ましい。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 令和6年出題地域試験問題より引用
正解は1番です